コーヒー豆の挽き方!道具や粗さの選び方、味の違いまで徹底解説

コーヒー豆の挽き方ひとつで、苦味や酸味は驚くほど変わります。
本記事では、「抽出器具に合わせた最適な挽き方」や「味の調整方法」など、コーヒーを楽しむ上で知っておきたい基本をすべてまとめました。

  • ●自分に合った挽き方がわかる診断チャート風Q&A
  • ●5種類の挽き目の特徴と選び方一覧表
  • ●道具がない時の代用アイデアとミルの選び方

コーヒーの挽き方のポイントを知れば、ドリップ技術を磨くよりもずっと簡単に好みの味が探せるようになります。この記事を読んで、「自分の挽き目」を選べるようになってみませんか?

そもそもどうしてコーヒーは「挽く」必要があるの?

コーヒーを挽くのは、お湯を注いだ時に成分を効率よく抽出するためです。挽くことでお湯に触れる「表面積」が増え、短時間でしっかりとコーヒーの風味や香りが抽出できるようになります。「ただ挽くだけでそんなに変わるもの?」
と疑問に思うかも知れませんが、粉の表面積は豆よりも百倍以上大きくなると言われており、抽出の差は劇的に変わります。
たとえば、コーヒー豆にそのままお湯を注いでみたらどうなるでしょうか?その結果は「薄っすらコーヒー風味が移った茶色いお湯」ができるだけ。「挽く」ことは、コーヒーならではの豊かな香りや深みのあるコクを楽しむために欠かせないものなのです。

挽き方(挽き目)でコーヒーの味が変わる仕組み

コーヒーの挽き方に「細挽き(細目)」や「粗挽き(粗目)」といったバリエーションがあるのは、抽出スピードと風味の濃さをコントロールするためです。

  • ●細かく挽くと:お湯に触れる面積(表面積)が大きくなり、成分がたくさん溶け出す。結果、味や香りが濃く(苦味が強く)なる。
  • ●粗く挽くと:表面積が小さくなり、成分の溶け出しが緩やかになる。結果、スッキリとした味わい(酸味を感じやすい)になる。

コーヒーのプロたちは「豆の個性や焙煎度」「ドリップの道具」「どんな味にしたいか」によって挽き目を細かく調整しています。
「ペーパードリップはお湯が抜けやすいから、やや細めに挽いて成分を濃いめに抽出しよう」
「この豆は苦味が強いから、やや粗めに挽いてマイルドな味わいに調整しよう」
といった具合です。
「なんだか難しそう」と感じるかもしれませんが、まずは基準となる「中細挽き」の特徴を押さえておけば大丈夫。そこから徐々に幅を広げていきましょう。
次からそれぞれの挽き方について具体的に解説していきます。

コーヒーの挽き方は5種類!粒度(粗さ)の特徴とおすすめ器具一覧

コーヒー豆の挽き具合は、大きく分けて以下の5段階の粒度に分類されます。

▼コーヒーの挽き方5段階

粒度大きさのイメージ向いている抽出器具味の傾向・特徴
極細挽き

白砂糖〜上白糖エスプレッソマシン非常に濃厚。強い苦味とコクが出る。
細挽き
上白糖〜グラニュー糖コールドブリュー(水出し)やや苦味が際立ち、パンチのある味に。
中細挽き
グラニュー糖ペーパードリップ
コーヒーメーカー
市販の粉の標準。酸味と苦味のバランスが良い。
中挽き
グラニュー糖~ザラメステンレスフィルター
サイフォン
ネルドリップ
スッキリした味わい。豆の個性がわかりやすい。
粗挽き
粗挽き胡椒フレンチプレス
パーコレーター
雑味が少なく、クリアな酸味を楽しめる。

まずは、最も一般的な粗さである中細挽きを基準にするのがおすすめです。
コーヒーを飲んでいる中で「ちょっと苦すぎる」と感じたら一段階目を粗く、「もう少しパンチが欲しいな」と感じたら一段階細くして調節していくことで、自分にぴったりの挽き目を見つけることができるようになります。
次からは、最短で「自分の飲み方」に合った挽き方を見定める方法を解説します。

自分に合うコーヒーの挽き方を見つける3つのポイント

自分が普段「どんなコーヒーをどうやって飲んでいるか」がわかれば、最適な挽き目を見つけだすことができます。次の3つの質問から、5段階の挽き方のうちで一番自分に合っている挽き目を探してみましょう。

Q1.どんな道具でコーヒーを淹れていますか? 

●一般的なコーヒーメーカーやペーパードリップの場合は「中細挽き」

コーヒーメーカーをお使いの場合、説明書に「おすすめの挽き方」や「避けたほうがよい挽き方」が記載されていることがありますのでチェックしてみましょう。

●ステンレスフィルターで淹れているなら「中挽き~粗挽き」

ステンレスフィルターはペーパーフィルターよりも目が粗いため、細かいと微粉が通り抜けてしまい、最後の一口がざらつく原因になります。
また、ステンレスフィルターはお湯の抜けが良いため、粒が粗いとその分味わいがあっさりしすぎる可能性もあります。
中挽きを起点にして、「濃すぎるな」と感じたら少しずつ粗く調整していくとぴったりの粒度を見つけられるようになります。

Q2.どんなアレンジを楽しむことが多いですか? 

●アイスコーヒーやミルクアレンジなら「細挽き」

氷で薄まりやすいアイスコーヒーには、細挽きを選んでいつもより濃いめに抽出することで、味のぼやけない締まった飲み心地になります。
カフェオレ(ミルクコーヒー)などのアレンジにも、コク深く抽出できる中細~細挽きがおすすめです。

●「カプチーノ」や「カフェラテ」を楽しむなら「極細挽き」

イタリアで親しまれているカプチーノやカフェラテは、エスプレッソベースのミルクアレンジです。エスプレッソマシンがない場合でも、極細挽きの深炒り豆を使うことで、本場の味に近い濃厚な仕上がりになります。

Q3.どんな豆を使っていますか?

●シティロースト~フレンチローストなどの深炒り豆、または味わいのチャートなどで「苦味・コク」が強めに表示されている豆は「中挽き〜粗挽き」

苦味が出やすいので、まろやかに抽出できるやや粗めの粒度を選ぶのがおすすめです。 

●専門店で購入したスペシャルティコーヒーや、ハイロースト~ミディアムローストなどの浅炒り・中炒り豆は「中細挽き〜細挽き」

特に浅炒りのコーヒーは成分が抽出されにくいため細挽きでしっかり味を出すのが定石です。

お店でコーヒーを挽いてもらう時の伝え方と保存のコツ

「まだミルを持っていないけれど、美味しい豆を買いたい」という時は、お店で挽いてもらうのが一番確実です。
注文時に「ペーパー用でお願いします」と言うだけでも通じますが、より理想の味に近づけるためには「自宅で使っている器具の名前」を伝えてみましょう。

▼お店で注文する時の例
●「ハリオのV60(円錐形ドリッパー)で淹れています」 
●「カリタの3つ穴が付いているドリッパーです」
●「自宅の全自動コーヒーメーカーで使います」

このように具体的に伝えることで、専門店の店員さんはその器具の「お湯が落ちる速度」を計算して最適な挽き具合に調整してくれます。

挽いてもらったあとのコーヒーは適切に保存しよう

コーヒー豆は、挽いた瞬間に急速に鮮度が落ちていきます。美味しい状態で飲み切るためにも、お店でコーヒー豆を挽いてもらう場合は「1週間〜10日で飲み切れる量」をこまめに買うのが理想です。
飲み切れない分は密閉容器に入れて冷凍庫に入れれば、常温よりも風味が長持ちします。
コーヒーの保存について詳しく知りたい場合は、こちらの記事もあわせて参考にしてください。

コーヒーの保存方法完全版!豆·粉の鮮度を保つ容器や場所など徹底解説

コーヒーを挽く道具(コーヒーミル)がないときの代用案

コーヒーミルの代わりに「フードプロセッサー」や「すりこぎ」を使う案もありますが、次の理由からあまりおすすめはできません。

  • ●専用の器具に比べて大幅に時間がかかる
  • ●すりこぎの場合は、腕力がいるので女性には難しい
  • ●粒が均等に破砕できず、味わいにムラができる
  • ●余計な熱がかかることで、コーヒー豆の繊細な風味が飛んでしまう

もし、今後もお家でコーヒーを楽しむ予定なら、安価なものでも良いので「専用のミル」を持つことを強くおすすめします。最近では100円ショップにも手動のコーヒーミルの取り扱いがあるようです。もう少し予算を割けば、3,000円程度で手に入る優秀な手動ミルや、ペットボトルほどの大きさのコンパクトな電動ミルなども選ぶことができます。

コーヒーミルの種類と選び方|手動と電動どちらがおすすめ?

いつでも挽きたてのコーヒーが楽しめる「ミル」ですが、様々なタイプがあるためどれにしたら良いか迷う人も少なくありません。ここではコーヒーミルの代表的なタイプと、選び方を紹介します。

コーヒーミルの違いと自分に合った製品の選び方

コーヒーミルは大きく「手動」と「電動」に分かれ、使い勝手や使用シーンが大きく変わってきます。

▼手動ミルと電動ミルの違い

手動電動
特徴ハンドルを自分で回して豆を挽くボタンを押すと自動で豆を挽いてくれる
メリット挽いている間に香りが立ちやすく、ハンドルの感触や音を楽しめる。
電源や充電がいらない。
ボタンひとつで、短時間で豆が挽ける。
大量の豆を挽きやすい。
デメリット1杯分を挽くのに2〜3分程度の力仕事が必要。
浅炒りの豆を挽くときは、男性でも固く感じるほど力がいる。
価格が安いものは粒が揃いにくく、雑味が出やすい。
充電や電源が必要。

【手動ミルがおすすめな人】香りと時間を楽しむこだわり派に

  • ●コーヒーを挽く時間を、趣味や生活を豊かにするための儀式として楽しみたい人
  • ●アンティークなデザインに魅力を感じる人
  • ●労力よりも初期費用の安さを重視する人
  • ●深炒りコーヒーを飲むことが多い人

ゴリゴリとミルを挽く時間は癒やしにもなりますが、一方で思った以上に力がいる点は知っておくべきかもしれません。時間があるときにゆっくりとコーヒーと向き合いたい人におすすめです。
手回しの良さと電動の便利さ、どちらも捨てがたい人には、2WAYタイプのミルがおすすめです。

▼<手動と電動の2WAYミル>HARIO スマートG 電動ハンディコーヒーグラインダー

画像引用:HARIO スマートG 電動ハンディコーヒーグラインダー | UCC公式オンラインストア

ゆっくりと自分の時間を楽しみたいときには手動で、固い浅炒り豆を挽くときや時間が無いときは自動にと、シーンや気分で自由に手動・電動を切り替えることができます。

【電動ミルがおすすめな人】手軽さと均一な粒度を求める効率派に

  • ●忙しい朝や平日のスキマ時間などに挽きたてコーヒーを楽しみたい人
  • ●使う環境に電源がある人
  • ●一日に何杯もコーヒーを飲む人
  • ●浅炒りコーヒーを飲むことが多い人

の方や、1日何杯も飲む方に特におすすめです。
電動ミルは刃の形状によって「プロペラ式(カッター式)」と「コニカル式(臼式)」に分かれます。
「プロペラ式(カッター式)」は3,000円台から手に入りコンパクトなものも多いため、「とりあえず電動ミルを試してみたい」という方に最適です。
粒の大きさを細かく調整することは難しいため、「毎回中細挽きにしている」など自分のスタイルが決まっている方に合っています。

▼<プロペラ式のコーヒーミル>HARIO 電動コーヒーミル・プロペラ

※画像引用:HARIO 電動コーヒーミル·プロペラ | UCC公式オンラインストア

こちらは電源コードを製品底部に収納できるコンパクトなプロペラ式コーヒーミル。ボタンを押す長さで粒度の調整ができます。
雑味の無い味わいを求めるなら「コニカル式(臼式)」を検討してみましょう。ダイヤルで臼の幅を調整することで細かく粒度の調整ができるため、狙った風味を表現しやすくなります。
お店のような安定した味を求めるなら、コニカル式のミルが内蔵されたコーヒーメーカーの導入もおすすめです。

▼<コニカル式のミルがついたコーヒーメーカー>siroca シロカ コーン式全自動コーヒーメーカー カフェばこ PRO(CM-6C261)

※画像引用:siroca シロカ コーン式全自動コーヒーメーカー カフェばこ PRO(CM-6C261) | UCC公式オンラインストア

コーヒー豆を挽く時によくある悩み

コーヒー豆を挽く時によく聞く4つのお悩みとその解決方法を解説します。

1.ダイヤルの合わせ方や粒度の微調整はどうする?

ミルの機種によって1目盛りの幅が違うため、まずはお持ちのミルの説明書を確認することをおすすめします。飲んだあとに、豆の袋に「次は+1段階粗く」などとメモしておくと、次に飲む時の参考になって便利です。

2.冬場に困る「静電気」の対策は?

挽く前の豆に、ごく少量の水を触れさせると静電気を抑えることができます(RDTと呼ばれるテクニックです)。
水の量は、ティースプーンの柄などで「一滴だけ」、または霧吹き1回だけなどほんの少しで大丈夫です。ミルの刃がサビたり風味が落ちる原因になるため、豆を水浸しにすることは避けましょう。

3.高いミルと安いミルの違いとは?

一般的に高いミルには次のような特徴があります。

  • ●粒の大きさを均一に揃えることができる
  • ●苦味やえぐみの原因になりやすい「微粉」が出にくい

高いミルの方が、コーヒー豆を均一の大きさにする力に優れています。粒が揃っているとお湯が均等に馴染み、狙った味が出しやすく「クリアな味わい」になりやすいです。

4.ミルの掃除・お手入れの頻度はどのくらい?

掃除は使用する度に必要ですが、払い掃除だけの簡単なものです。
水洗いは厳禁な製品がほとんどなので、付属のブラシを使って豆を入れる場所(ホッパー)や、粉受けに残ったコーヒー粉をきれいに払い落としましょう。
月に1回ほど、分解して内部のパーツをブラシ掃除することで長く使い続けることができます。

まとめ|挽きたてコーヒーの豊かな味わいを楽しもう

コーヒー豆の挽き方を知ることは、コーヒーの味を安定させる第一歩になります。まずは以下の基本を押さえておきましょう。

  • ●「中細挽き」からスタートする
  • ●苦ければ「粗く」、物足りなければ「細く」調整する
  • ●鮮度を保つため、飲む直前に挽く(または少量ずつ買う)

もし、「豆を挽く手間や、粉の片付けがどうしても面倒…」「でも鮮度抜群の美味しいコーヒーが飲みたい」と感じるなら、カプセル式のコーヒーマシンという選択肢もあります。
ボタンひとつで、挽き目に合ったプロのドリップ技術を再現できる「ドリップポッド」なら、いつでも挽きたての香りが楽しめます。「自分で挽くこだわり」と「手軽な贅沢」、あなたに合ったスタイルで、最高の一杯を見つけてみてくださいね。

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