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「コーヒーの香りは好きなのに、ブラックは何度挑戦しても飲めない…」
「カフェでブラックコーヒーを注文したいけれど、いつまで経ってもミルクと砂糖が手放せない…」
実は、今ブラックコーヒーを楽しんでいる人の多くは、最初からブラックを美味しく飲めていたわけではありません。UCCの調査によると、「もともとブラックコーヒーが飲めましたか?」という質問に対しなんと100人中90人が「いいえ(飲めなかった)」と回答しています。※
ブラックコーヒーを美味しく飲めるようになるには、ただただコーヒーを飲み続けるよりも「正しいステップ」を踏むことが大切です。この記事ではブラックコーヒーが飲めない理由と、無理なく味覚を慣らしていく5つのステップを詳しく解説します。
※参考:ブラックコーヒーの美味しい飲み方を解説|飲めない人の克服方法や工夫とは?
ブラックコーヒーが飲めるようにならない本当の理由

ブラックコーヒーを飲める人に「続けていれば慣れてそのうち飲めるようになるよ」と言われたことはありませんか?苦味は慣れることができる味覚なのでその意見は一理あるのですが、ただやみくもに飲み続けるだけではブラックコーヒーを好きになることは難しいかもしれません。ブラックコーヒーが飲めない理由には、大きなふたつの原因が隠されているからです。
1.人は「苦味」が本能的に苦手
自然界において「苦味」は毒のサインとされてきたため、人間の体には本能的に苦味を避ける仕組みが備わっています。最初に飲んだコーヒーが「深炒り」などの苦味が強いものだった場合は特に、「どうしても飲めない」という気持ちが拭えなくなってしまうのは仕方のないことです。
しかし、苦味は何度も経験を重ねることで後天的に「好み」に変えることが可能です。大人になってからビールや山菜を美味しく感じられるのは、食経験によって脳が「これは安全で美味しいものだ」と学習したからです。
コーヒーの味わいを楽しみ「美味しい」と感じる経験を積むことができれば、徐々に苦味に慣れていき、苦味を含めた味全体の深みを楽しむことができるようになります。
2.「酸化した古いコーヒー」を飲んでいる
ブラックコーヒーのえぐみや喉に絡むような酸味を苦手としている場合、もしかしたら豆が酸化(劣化)していることが原因かもしれません。質の高いコーヒーの酸味はレモンやベリーのようなフルーティーさがあり、全くの別物だと感じられるはずです。
焙煎から時間が経ちすぎていたり、適切に保存されていないことで鮮度が低くなった「古いコーヒー」には、ネガティブな味わいが目立つようになります。こういった酸化したコーヒーは、コーヒー好きの人であっても美味しいとは感じられないものです。
酸化はコーヒーの美味しさを損ねるだけでなく、胃のもたれやムカつきを引き起こすこともあります。あなたがブラックコーヒーに持っている苦手意識は、コーヒーそのものではなく「鮮度が落ちていたから」かもしれないのです。
酸化の味による苦手意識は、鮮度の高い豆を購入したり、保管方法を工夫するだけで改善することができます。
ブラックコーヒーが飲めるようになるための5ステップ

このように、「強い苦味」や「酸化によるえぐみ、酸味」のあるブラックコーヒーを飲み続けていると、いつまでたってもブラックコーヒーが飲めないままの可能性もあります。先程も解説した通り、ブラックコーヒーの美味しさを感じるには、「コーヒーが美味しいと感じられるような」楽しいコーヒー体験を重ねていくことが一番の近道です。
そこでここからは、ブラックコーヒーを最短で美味しく飲めるようになるために効果的な5つのステップを解説していきます。楽しく段階的に、コーヒー特有の苦味や味わいに慣れることができるようになっているので、ぜひ試してみてください。
ステップ①「砂糖なしのカフェオレ」で優しい苦味に慣れる

まずは、「砂糖を入れないコーヒーの味」に慣れることから始めましょう。カフェオレならミルクの割合を調整することで苦味を簡単にコントロールすることができるので、最初のステップとしておすすめです。また、牛乳に含まれるタンパク質と脂肪分は、苦味をマイルドにしてくれる働きがあります。
- ▼カフェオレのポイント
- ⚫︎最初は苦味を感じないくらいたっぷりと牛乳を加え、徐々にコーヒーの割合を増やす
- ⚫︎苦味がまろやかになる乳脂肪分の高い牛乳を選ぶ
- ⚫︎牛乳は、甘みを感じやすい60~70度に温める
- ⚫︎ドリップコーヒーからカフェオレを作る
カフェオレの黄金比はコーヒーと牛乳が「1:2」と言われていますが、ブラックコーヒーが飲めない方なら牛乳の割合をさらに増やしてOK。砂糖無しでも心地よく飲める割合からスタートしてみましょう。
砂糖無しのカフェオレに慣れてきたら、ぜひこの機会に「ドリップコーヒーを使った本格カフェオレ」にチャレンジしてみてください。豆の香ばしさと香り高さが楽しめる本格カフェオレはインスタントコーヒーとは違った味わい深さがあり、ブラックコーヒーが持つ魅力に触れることができますよ。
簡単にできる本格ドリップコーヒーの淹れ方は記事の最後に紹介しているので、ぜひそちらを参考にしてみてください。
ステップ②「フルーツコーヒー」でクリアな酸味を味わう
「コーヒー=苦い」という固定概念を覆すのが、近年世界的にトレンドになっているフルーツコーヒーです。フルーツコーヒーは、果汁(ジュース)とコーヒーをブレンドして角切りフルーツなどを添えた「フルーツティーのコーヒー版」のようなドリンクのことです。コーヒー豆が本来持っている爽やかな苦味とフルーツのような酸味も同時に楽しめるため、飲みやすい形でコーヒー豆そのものの味わいを楽しむのにうってつけ。砂糖を加えても美味しいですが、最終的にはぜひ砂糖なしでチャレンジしてみてください。
コーヒーの持つ味わいや香りを引き立ててくれる、初めて飲む方にもおすすめのフルーツコーヒーのレシピをふたつ紹介します。
おすすめレシピ1「フルーツコーヒーりんご」

画像引用:フルーツコーヒー りんご | コーヒーのおいしい話 - UCCドリップポッドマガジン
りんごの甘みがブラックコーヒーの苦味をやわらかくします。1年中手に入るりんごを使った、季節を問わないおすすめのアレンジです。
- ▼作り方
- 1.氷を入れたグラスにリンゴジュースを入れる
- ※甘みを加える場合は、ここにメープルシロップやガムシロップなどを加える
- 2.アイスコーヒーを注ぐ
- 3.角切りしたりんごをトッピングする
おすすめレシピ2「フルーツコーヒーバレンシアオレンジ」

画像引用:フルーツコーヒーバレンシアオレンジ | コーヒーのおいしい話 - UCCドリップポッドマガジン
柑橘風味を持つ「キリマンジャロ」などのコーヒー豆を選ぶことで、まるでお茶のようにグビグビと飲める軽やかなアレンジになります。
- ▼作り方
- 1.グラスにスライスしたオレンジを数枚加え、軽く潰したあとに氷を入れる
- ※甘みを加える場合はここにガムシロップなどを加える
- 2.アイスコーヒーを注ぐ
- 3.お好みでミントなどのハーブを乗せる
ステップ③焙煎度と産地で豆を選ぶ

ブラックコーヒーを好きになるために最も重要だと言っても過言ではないのが「豆選び」です。好みの一杯に出会えれば、たった一度の経験でブラックコーヒーが好きになれてしまうこともあります。
ブラックコーヒーを苦手としている方が選ぶ「ブラック」なら、苦味が少なくスッキリとした後味を持つ豆がおすすめです。以下の条件で豆を選んでみてください。
▼豆選びのポイント
| ブラックコーヒーが飲めない人におすすめの豆 | 苦味が苦手なら避けたい豆 | |
| 焙煎度 | 浅炒りから中炒り(シナモンロースト、ミディアムロースト、ハイロースト) | 深炒り(フレンチロースト、イタリアンロースト) |
| 味わい | フルーティー、紅茶に近い、スッキリ | 重厚、苦味が強い、スモーキー |
| 銘柄(産地) | エチオピア、グァテマラなど | ブラジル(深炒り)、マンデリンなど |
産地や銘柄によって、コーヒーの味わいは大きく変わります。好みによる銘柄のおすすめは以下のとおりです。
⚫︎柑橘系の爽やかな風味が好きなら:キリマンジャロ、モカ
⚫︎ベリー系のフルーティーさや華やかな香りが好きなら:グァテマラ、エチオピア
⚫︎マイルドでバランスのよい味わいが好きなら:ハワイコナ、ブルーマウンテン
スーパーのコーヒー豆を選ぶ際は「モカブレンド」など、香りの指標が高いものを選ぶのがおすすめです。エスプレッソブレンドなどは苦味が強調された味わいになるため避けたほうがよいでしょう。
鮮度は焙煎日から2週間〜1ヶ月以内のものが最適です。なお購入後のコーヒー豆は、酸化を防ぐため密閉容器に入れて冷暗所に保管し、早めに飲みきるようにしましょう。コーヒー豆の保管方法の詳細は、こちらの記事もあわせてご確認ください。
コーヒーの保存方法完全版!豆・粉の鮮度を保つ容器や場所など徹底解説
ステップ④スイーツとのマリアージュを楽しむ

ブラックコーヒー単体ではなく、食事の一部として楽しむ方法が「コーヒーマリアージュ」です。実際にブラックコーヒーが飲めるようになった人の中には「お菓子と一緒に飲んでいると飲めるようになった」という意見もあります。1.甘みやコクの強いお菓子を一口食べる
2.口の中に余韻が残っているうちに、ブラックコーヒーを一口流し込む
こうすると、コーヒーがスイーツの甘さと溶け合い、より甘みが強く感じられるようになります。コーヒーとカカオ、クリームは特に相性の良い組み合わせです。ガトーショコラやショートケーキは、コーヒーの苦味を上質なコクに変えてくれる最高のパートナーになります。ブラックコーヒー1杯は4キロカロリーほどしかないので、スイーツと一緒に楽しんでも罪悪感少なく楽しめるのも嬉しい点ですね。
ステップ⑤コーヒー店などで「飲みやすいブラック」を注文する
お店でコーヒーを頼むときは、以下のポイントを意識することで飲みやすいブラックコーヒーを注文することができます。
| 場所 | 注文内容 | 補足 |
| チェーン店 | 「アメリカン」「アメリカーノ」 | アメリカンコーヒーは、お湯で割った薄めのホットコーヒーのこと。 通常のホットコーヒーよりも味わいが柔らかく飲みやすい。 |
| 喫茶店・ コーヒー専門店 | 「苦味の少ないもの」や「軽い味わいのもの」を指定する。 | コーヒー豆の専門店であれば、店員に詳しく相談するのもおすすめ。コーヒー以外の好きな飲み物を伝えると、自分に合うおすすめを選んでもらいやすい。 |
| コンビニ | アイスコーヒー | コンビニのホットコーヒーは「深炒り」のものも多いため、注文するなら氷で薄まるアイスコーヒーの方が飲みやすい。 |
【チャレンジ】ブラックコーヒーを飲みやすくするドリップの仕方

ここまでのステップを試してみて自分にもブラックコーヒーが飲めそうだと感じた方は、自分でドリップにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。ここではコーヒー豆とフィルターを使った方法を紹介していますが、専用の器具が無い方はカップとお湯さえあれば楽しめる「ワンドリップ」タイプを使っても問題ありません。
- ▼苦味を和らげるドリップのポイント
- ⚫︎お湯の温度は82~85度:沸騰したてのお湯は、コーヒーの苦味成分を過剰に抽出してしまいます。温度計がない場合は、鍋底から細かな気泡が上がりはじめるのを目安にするとよいでしょう。
- ⚫︎挽き目は「中挽き」:挽き目が細かいとお湯にふれる面積が大きくなるため、味が濃くなり苦味を感じやすくなります。少し粗めに挽くことでスッキリとした味わいになります。
- ⚫︎ゆっくり注ぎすぎない:お湯をゆっくりと注ぐほど、コーヒーの成分が濃く抽出され濃厚になります。ブラックコーヒー初心者の方は、早めにお湯を注ぐイメージのほうが飲みやすく仕上がります。
- ⚫︎ペーパーフィルターを使う:ペーパーフィルターは目が細かいため、余分な苦味やえぐみを濾し取ってくれます。
- ▼ドリップの仕方
- 1.コーヒーフィルターをドリッパーにセットし、コーヒー粉(10~12g)を入れる
- 2.少量のお湯を粉全体に注いで20秒ほど蒸らす
- 3.160~180mlほどのお湯を数回に分けて、中心から円を描くようにゆっくりと注ぐ
ドリップコーヒーが上手に淹れられるようになると、カフェオレやフルーツコーヒーといったアレンジドリンクの美味しさも段違いになります。ドリップしたコーヒーを使った本格的なカフェオレの淹れ方は以下の記事で詳しく紹介していますので、興味がある方はあわせて参考にしてください。
コーヒーのプロ直伝 おうちで作る本格カフェオレ
美味しいアイスカフェオレの淹れ方!牛乳とコーヒーのベストな割合を伝授
ブラックコーヒーが飲めなくても大丈夫

ここまでブラックコーヒーを飲むステップを解説してきましたが、「ブラックで飲まなければならない」というルールはありません。
例えばイタリアでは、濃厚なエスプレッソにたっぷりの砂糖を入れて楽しむのが一般的です。フランスの朝食はカフェオレが定番ですし、オーストラリアやニュージーランドでは、フラットホワイト(ミルク入りのコーヒー)が最も愛されています。
コーヒーには多様な楽しみ方があり、ブラックコーヒーとそうでないコーヒーにもそれぞれの魅力があります。
⚫︎ブラックで飲めるようになると:豆ごとの繊細な「フルーツ感」や「産地の個性」をダイレクトに感じられるようになり、ワインのようにコーヒーを選べる楽しさが広がる。
⚫︎ミルクや砂糖を入れると:コーヒーの香ばしさと乳製品の甘みが混ざり合う「コク」や「満足感」を堪能できる。
「ブラックが飲めない」のは味覚が未熟なのではなく、単に「まだ自分の好みにぴったりの豆に出会っていない」か、あるいは「今はミルクとのマリアージュを楽しみたい」だけかもしれません。
ブラックはあくまで「楽しみ方の選択肢を一つ増やす」くらいの気軽な気持ちで、少しずつ試してみてくださいね。
まとめ|コーヒーを楽しむことで、ブラックコーヒーは飲めるようになる
ブラックコーヒーが飲めるようになると、コーヒーの楽しみの幅が増えリラックスタイムの質が向上します。
「まだブラックは自信がないけれど、色々な味を試してみたい」という方には、カプセル式のコーヒーマシンを活用するのも賢い選択肢です。例えばカプセル式コーヒーマシン「ドリップポッド」なら、世界中の産地の豆を、プロのハンドドリップの再現度で1杯ずつ楽しめます。
まずは「モカ&キリマンジァロ」のような、フルーティーで軽い口当たりのカプセルから、ブラックデビューを飾ってみてはいかがでしょうか? 「苦い」の先にある、驚くほど華やかな世界にきっと驚くはずですよ。