目次
今回のテーマは、春の味覚「桜と苺」です。
淡く繊細な桜の香りと、甘酸っぱくジューシーな苺は、春爛漫な気分を高めてくれる味覚。
今回は、桜スイーツと苺スイーツに最適なコーヒーの選び方と、洗練されたペアリングをご紹介します。
マリアージュの基本について学びたい方はこちら
【コーヒーマリアージュとは？基本とおすすめのフードペアリング】
桜スイーツとコーヒーの組み合わせ方のコツ
桜を使ったスイーツは、その淡く繊細な香りや上品な甘さが特徴です。この風味を最大限に引き出すためには、次のポイントを意識したコーヒー選びがおすすめです。
POINT 1 フルーティーな酸味を持つコーヒーを選んで
桜の上品な甘さや繊細な香りには、ベリーやアプリコットのような果実味のあるコーヒーが好相性です。コーヒーのもつフルーティーなフレーバーが桜のもつ風味を引き立て、より調和のとれた味わいを生み出します。特に、浅炒りのエチオピア モカ、タンザニア、ケニアなどのアフリカ産のコーヒーがおすすめです。
桜フィナンシェ × モカ＆キリマンジァロ
フィナンシェのほのかな桜のフレーバーが、エチオピア モカの持つ華やかなアロマと重なり合い、まるで春の庭を思わせるようなエレガントな余韻を生み出します。また、キリマンジァロ特有の明るく透明感のある酸味が、フィナンシェのしっとりとした甘さを軽やかに引き立て、後味をすっきりとまとめてくれます。焼き菓子の香ばしさとコーヒーの果実感が絶妙に絡み合い、春らしい洗練された味わいのハーモニーが楽しいコーヒーマリアージュに。
- ☑ エチオピア・タンザニア産のコーヒーがおすすめ
- ☑ 焙煎度合いは浅炒りが最適
POINT 2 塩漬けの桜には、乳酸系の酸味を持つコーヒーを
塩漬けの桜のほのかな塩味と発酵による深みのある風味には、乳酸系の酸味を持つコーヒーがよく合います。ヨーグルトや発酵バターを思わせる柔らかな酸味が、桜の塩味と甘みのバランスを整え、より調和のとれた味わいを生み出します。特に、中炒りのコロンビアなどのミルキーな口当たりと柑橘系の爽やかな酸味を持つコーヒーがおすすめです。
桜餡のどら焼き × グァテマラ＆コロンビア
カカオのような風味やネクタリンのような甘みと、バランスの取れた酸味を持つグァテマラ。そこに、ミルクチョコレートやナッツのようなまろやかさと、ほのかな乳酸系の酸味を持つコロンビアを合わせたブレンドは、桜餡のどら焼きと相性抜群です。
桜餡のどら焼きは、ふんわりとした生地に包まれた、ほのかに塩味を感じる桜餡が特徴。優しい甘さの中にふわりと広がる桜の香りが、グァテマラの持つ芳醇なアロマと重なり、春らしい風味の奥行きを生み出します。
また、コロンビアの持つミルキーなコクと穏やかな酸味が、どら焼きの生地のしっとりとした甘さと心地よく調和し、余韻にはミルクチョコレートのようなほのかな甘みが広oldがります。
- ☑中南米産（ ホンジュラス、コロンビア、グァテマラなど）のコーヒーがおすすめ
- ☑ 焙煎度合いは中炒り～中深炒りが最適b
苺スイーツとコーヒーの組み合わせ方のコツ
苺は、鮮やかな甘酸っぱさと果肉のジューシーさが際立つフルーツ。その魅力を最大限に引き出すためには、苺の持つ酸味や甘さに寄り添うコーヒーを選ぶことが鍵になります。
POINT1 シンプルな苺の風味を味わうならジューシーな酸味を持つコーヒーをあわせて
苺スイーツのフレッシュな甘酸っぱさを際立たせるには、柑橘系のフレーバーを持つコーヒーが最適です。オレンジやレモンのような爽やかな酸味が、苺の果実味と調和し、より鮮やかで立体感のある味わいを生み出します。苺のタルトや苺のムースなど、素材の味が楽しめる生菓子には、同系統のベリー系のフレーバーの感じられるエチオピアの他、柑橘系の爽やかな酸味の感じられる、浅炒りのコスタリカ、ホンジュラスなど中南米エリアのコーヒーがおすすめ。
苺のショートケーキ × ホンジュラス エルプエンテ農園
ふんわりとしたスポンジに、軽やかな生クリームと甘酸っぱい苺が重なるショートケーキ。その繊細な味わいを引き立てるのが、ホンジュラス エルプエンテ農園のカトゥアイ種（ウォッシュド）のコーヒーです。スウィートオレンジのようなジューシーな果実味が、苺のフレッシュな酸味と調和し、爽やかな余韻を生み出します。スポンジの甘さや生クリームのコクを、コーヒーの透明感ある酸味が引き締め、バランスの良い味わいに。クリーンな甘さとシトラス系の余韻が、苺のジューシーな果実味を一層際立たせる、洗練されたマリアージュをお楽しみいただけます。
- ☑中南米産（コスタリカ、ホンジュラス、グァテマラなど）のコーヒーがおすすめ
- ☑ 焙煎度合いは浅炒りが最適
POINT2 ミルキーな苺スイーツには、キャラメルやナッツ系のコーヒーをあわせて
生クリームやカスタードを用いた苺スイーツには、キャラメルやナッツの甘さを感じるコーヒーが好相性。コーヒーの丸みのあるボディが、スイーツのリッチな風味と調和し、優雅な味わいを生み出します。特に、中炒り～中深炒りのブラジルやコロンビアなどの丸みのあるボディと甘みを持つコーヒーがおすすめです。
苺のミルフィーユ × カフェインレスコーヒー
苺のミルフィーユは、軽やかなパイ生地の食感と、苺の甘酸っぱさ、そしてカスタードの濃厚な風味が折り重なる洗練された味わいのスイーツ。アーモンドのようなナッツの風味豊かな味わいが特徴のブラジル産コーヒーを100％使用したカフェインレスコーヒーととてもよく合います。ブラジルのコーヒーが持つキャラメルのようなコクとナッツのニュアンスが合わさり、より深みのあるマリアージュが楽しめます。
また、ブラジル特有のなめらかな口当たりが、パイのサクサク感を損なうことなく、スイーツ全体のバランスを整えます。余韻にはキャラメルやアーモンドのようなほのかな甘さが残り、苺の華やかな酸味とともに広がります。
☑ブラジル産のコーヒーがおすすめ
☑ 焙煎度合いは中炒り～中深炒りが最適
華やかな桜の香りや甘酸っぱい苺の風味と絶妙に調和するコーヒーを見つけることで、春ならではの贅沢なひとときが楽しめる、この季節ならではのコーヒーマリアージュをぜひお試しください。
