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社内のコミュニケーションを活発にし、企業のイメージアップにもつながる施策として注目を集めている「オフィスカフェ」。近年多くの企業が導入を始めており、様々な効果を実感しているようです。
そこで本記事では、オフィスカフェの具体的なメリットや導入手順を詳しく解説。最後までご覧いただければ、自社にとってオフィスカフェが必要かどうかが判断できるようになります。
実際にオフィスカフェを導入した企業の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
オフィスカフェとはどんなものか

オフィスカフェとは、オフィス内に設けられた飲食のできる多目的空間です。「カフェ」というとおりコーヒーが楽しめる休憩コーナーであることが多く、おしゃれでリラックスできる雰囲気の「従業員憩いの場」として活用されます。
こだわりのデザインやインテリアで「まさにカフェ」と呼べるような空間に設計したものから、シンプルにコーヒースペースを設けるだけのものもあり、導入規模は企業によって様々です。
休憩室とオフィスカフェは何が違う?
オフィスカフェは「給湯室」や「休憩室」とは異なり、空間デザインやインテリア、提供できる飲食などにこだわって設計されているケースが多いです。またただの休憩エリアとしてではなく、以下の用途で活用されるシーンもあります。
- ●ミーティング
- ●商談
- ●個人作業の集中スペース
- ●セミナーや勉強会
- ●イベント開催
このようにオフィスカフェ活用の仕方は多岐にわたりますが、共通するのは従業員が自由にリラックス・リフレッシュすることを主目的としている点です。
なお「オフィスカフェ」は、オフィスラウンジやカフェスペースと呼ばれることもあります。
オフィスカフェが増加している理由とは?

オフィスカフェは、現代の多くの企業が抱える課題を解決するための施策として注目されています。オフィスカフェの導入が増加している大きな2つの理由を具体的に見ていきましょう。
コミュニケーション不足を解消する目的
新型コロナウイルスの感染拡大や働き方改革の浸透によって、リモートワークが当たり前になりました。その一方で社内のコミュニケーション不足が問題になっており、2024年ごろからはオフィスに出社して顔を合わせて仕事をしようという動き「オフィス回帰」を選ぶ企業が増加しています。
そんな中、オフィスでのコミュニケーション不足を解消できる「カフェスペース」は、オフィスの風通しを良くして部門を超えた交流を生むきっかけとして期待されています。
優秀な人材を獲得・定着させるための手段
少子高齢化が急速に進む中で人材確保の競争は年々激化しており、新たな人材を確保することや優秀な人材を外部に流出させないことは喫緊の課題になっています。
オフィスカフェは、福利厚生の手厚さや従業員満足度を重視する社風をアピールできる有効な手段となります。HISが実施したアンケート※によると、転職の際に福利厚生の手厚さを重視する人は8割以上にのぼることが示されています。オフィスカフェの存在は長く働きたいと考える求職者にとっても魅力的な要素に映るでしょう。
このような背景の中、オフィスカフェは比較的低予算で始めることができる施策であることから、様々な企業での導入が進んでいます。
※参考:年代によって求める福利厚生は違う? 従業員が重視する福利厚生とは
オフィスカフェを作るなら「コーヒーマシン」を設置することから始めよう

画像引用:DP3000 | ソロフレッシュコーヒーシステム株式会社
まずは予算を押さえつつ省スペースでできる範囲から気軽に導入したい…そう考えている企業におすすめなのが、オフィスの空いた一角にコーヒーマシンを設置することです。
コーヒーマシンの設置のみであれば、「コーヒーマシン本体」の費用のみで始めることができ、低予算かつ簡単にオフィスカフェの導入が実現できます。
福利厚生施策としてコーヒーサービスを提供すれば従業員満足度のアップに大きく貢献できるだけでなく、コーヒーのもつカフェインの力による生産性向上効果も見込めます。手軽かつメリットの多い施策なので、効果測定のためにお試しで導入するにはピッタリの方法です。
本記事の後半では実際にコーヒーマシンを導入してオフィスカフェのエリアを作った企業の事例を紹介しています。オフィスカフェを導入したいけれど、どう始めたらいいかわからないと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
オフィスカフェにピッタリのコーヒーマシンを検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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オフィスカフェの効果とは?導入メリットの具体例

コミュニケーション不足の解消や人材確保のために導入が進みつつあるオフィスカフェ。導入することで企業にとってどのような具体的メリットがあるのかを解説します。
従業員のリラックスの場になる
カフェスペースを執務空間と切り離して落ち着いた雰囲気に演出すれば、業務で張り詰めた精神をリラックスさせることができます。これにより、業務のストレスをオフィスカフェで解消させてまた業務に集中するという、よい循環を生み出せる可能性があります。
コーヒーの香り自体にもリラックス効果があるため、オフィスカフェの空間そのものが従業員のストレス緩和に役立ちます。
コミュニケーション促進
オフィスカフェは従業員なら誰でも利用できるオープンな空間であることから、部門や立場を超えたコミュニケーションが生まれ、社内の風通しを良くする効果が見込めます。
コーヒーだけでなく、デカフェやコーヒー以外のドリンクなども提供できるコーヒーマシンを設置することで、より幅広い従業員層のコミュニケーションを促すことができます。
業務の創造性や生産性を高める
カフェでリフレッシュした状態で業務に戻ることで、集中力や創造性の向上が期待できます。
またカフェスペースで意見交換やミーティングを行えば、オフィスとは違った雰囲気の中で創造性が刺激され、自由なアイデアが生まれることも。
またカフェスペースでコーヒーを提供する場合は、カフェインによる「集中力向上効果」も見込めます。
企業イメージアップ
オフィスカフェを導入することで、「従業員の働きやすさに気を配っている企業」というイメージをつけることができ、採用活動において大きなメリットになります。
さらにオフィスカフェは、企業のイメージ戦略としても有効な方法です。ブランドイメージに合ったデザインや内装を取り入れることで、取引先や訪問者にポジティブなイメージを印象付けることができます。イベントなどでオフィスカフェの様子を発信すれば、広報活動としての大きな効果も見込めます。
モチベーションアップ
カフェスペースに美味しいコーヒーや快適な空間を用意することで従業員満足度を上げることができ、会社への帰属意識を強めて業務へのモチベーションをアップさせる効果が期待できます。
エンゲージメントの高い従業員は企業にとってよい影響を与えると言われており、組織全体の活性化につながります。
オフィスカフェを導入した企業の事例|株式会社KAAAN

| 業種 | ・デジタルマーケティング支援、プロジェクトマネジメント |
| 導入前の課題 | ・コロナ禍をきっかけに、顔を合わせてコミュニケーションを取る機会が減っていた・コンビニまで徒歩10分かかるため、コーヒー休憩に時間の無駄を感じていた |
| 導入後の効果 | ・従業員から一様に「美味しい」との声があがり、オフィスの満足度が向上した ・コンビニでコーヒーを買うよりも安価にコーヒーを楽しめるようになった ・クライアントにも美味しいコーヒーを提供できるようになった |
弊社が提供するカプセル式コーヒーマシン「ドリップポッド」の業務用シリーズ、「DP3000」と「DP3(K)」を使ってオフィスカフェのエリアを作った株式会社KAAAN。
同社は執務スペース兼ミーティングルームとして使用している2階建てオフィスの各階にそれぞれコーヒーマシンを設置、空きスペースを活用してカフェエリアを構築しました。1階のコーヒーマシン周辺は従業員が自由に使える休憩エリアとして、2階は来客用にも提供できるコーヒーサービスとして運用しています。
カフェエリアを作ったきっかけは「コロナ禍のコミュニケーション不足」
デジタルマーケティングの支援を行っている同社は、働く場所を固定せず、仕事の時間や場所を各々の裁量に任せるスタイルを採用しています。しかしコロナ禍でコミュニケーションが減ったことをきっかけに、オフィスにカフェエリアを設けることを検討したそうです。
オフィスカフェ用のコーヒーマシンとして「ドリップポッド」を選んだ決め手は、1杯1杯鮮度の高いコーヒーが抽出できる点と、メンテナンスが簡単な点でした。
▼オフィス1階に設置した小型マシン「DP3(K)」

▼主に来客との商談に使用しているオフィス2階には、大型マシン「DP3000」を設置

「時間を問わずオフィスでリフレッシュできる」従業員からは満足の声
導入後は、従業員のオフィス満足度が飛躍的に向上したことを実感しているという同社。特にコーヒーの味や種類の多さに対する満足の声が大きく、「カフェインレスコーヒーがラインナップされているので、夜間の業務の際も罪悪感なく飲める」という声が寄せられているそうです。
また代表取締役兼CHOの田島様は、外に出るのが厳しい季節でもオフィス内で美味しいコーヒーでリフレッシュできるという点に価格以上の価値を感じていると言います。
導入を検討している企業へのひとこと

最後に同社は、オフィスにカフェエリアの導入を検討する企業へ向けて同社は以下のようにアドバイスをしてくれました。
「コーヒーマシンを導入するだけなら、マシンが届けばその日からカフェエリアを始めることができますし、メンテナンスが楽な製品を選べば運用も簡単です。特に従業員数の多い企業には、ドリップポッドのようなカプセルバリエーションが多いコーヒーマシンが合いそうだなと感じました。コンビニのコーヒー1杯よりも安いですし、導入してよかったと感じています。」
オフィスカフェの導入パターンは2種類

オフィスカフェの導入方法は、企業の規模や予算、目的に応じて大きく2つのパターンに分けられます。それぞれのメリットとデメリットは以下のとおりです。オフィスカフェの導入を検討している場合、まずはどちらのパターンで始めるかを考えてみましょう。
| メリット | デメリット | |
| 既存のスペースにコーヒーマシンを設置するパターン | ・コーヒーマシンがおける場所ならどこでも導入できる ・低予算でも導入できる ・短期間で導入できる ・レイアウト変更がしやすい | ・スペースが限られる ・本格的なカフェのような雰囲気にはできない ・コーヒーが苦手な人に配慮する必要がある※ |
| カフェスペースそのものを構築するパターン | ・空間デザインにこだわれる ・社外の人にも開放できる ・従業員の意見を取り入れやすい | ・導入に費用がかかる ・工事や家具の調達など、完成までに時間を要する ・一度作ってしまったあとはレイアウト変更がしづらい |
どちらのパターンがどの目的に合うか、どういった企業がどちらのパターンに適しているかなどを解説していきます。
既存のスペースにコーヒーマシンを設置するパターン
オフィスのレイアウトを大きく変更せず、既存のスペースにコーヒーマシンを設置することでオフィスカフェとして活用する方法です。例えば以下のようなアイデアが考えられます。
- ●休憩室のひとつにコーヒーマシンを置いて、カフェスペースに変更する
- ●執務室の一角についたてやワゴンなどを設置し、コーヒーが飲めるエリアにする
- ●使用されていない会議室や倉庫などを片付け、電子レンジや冷蔵庫、コーヒーマシンなどを配置する
コーヒーマシンの導入だけで始められるため、以下のような目的を持った企業におすすめです。
- ●試験的にオフィスカフェを導入したい
- ●低コストで導入したい
- ●今あるスペースを生かして従業員満足度をアップさせたい
既存の空間を活用するため工事の必要がなく、必要最低限の家具・器具の導入で始められます。オフィスの工事費用がかからない分、コーヒーマシン本体にこだわれる点もポイントです。カプセルタイプで銘柄を選べるものや、デカフェやお茶など豊富なドリンクを選べるマシンを設置することで、従業員の満足度もさらにアップします。
カフェスペースそのものを構築する
フロアをまるごとリノベーションしてカフェメニューを提供できる設備を作るなど、本格的にカフェスペースを構築する方法もあります。
大人数で利用できるようにテーブル席とソファ席を用意したり、ミーティング用にスクリーンを投影できる一角を作るなど、目的に合わせてカフェの設計を行います。
オフィスにカフェスペースそのものを構築する方法は、以下の目的がある場合に適しています。
- ●顧客との商談やミーティングにも活用したい
- ●本棚や掲示板などを設置して、図書館のような役割を持たせたい
- ●「カフェのある企業」を採用のアピールポイントにしたい
- ●オフィスカフェを通じてブランドイメージをアピールしたい
- ●セミナーやイベントなどにも使えるデザイン性の高い空間がほしい
カフェスペースを一から構築する場合は、使用目的を吟味したうえでオフィスデザインのプロに相談しながら空間デザインを考えてみましょう。
オフィスカフェを上手に運用するためのポイント

導入事例やオフィスカフェのメリットを踏まえて、オフィスカフェの効果を最大限活用するための運用のポイントを解説していきます。
- 1.人が集まりたくなるような空間デザインにする
- 2.様々なドリンクをセルフで楽しめるようにする
- 3.維持管理の手間がかからない工夫をする
人が集まりたくなるような空間デザインにする
執務空間とは印象をガラッと変えて温かな質感に統一することで、気軽に立ち寄りたくなる空間を作れます。具体的には、以下のような工夫をしてみましょう。
- ●くつろげる家具や木目調のインテリアを配置
- ●観葉植物など、グリーンの装飾を加える
- ●業務の動線を考え、オープンで立ち寄りやすい場所にエリアを設ける
- ●オフィスの蛍光灯とは異なる温かな色合いの照明を置く
様々なドリンクをセルフで楽しめるようにする
オフィスカフェで提供するドリンクは複数の選択肢を設け、セルフで楽しめるようにすることが、コストを押さえつつ従業員の満足度を上げるコツです。
例えば一種類のコーヒーしか飲めないサーバーを準備した場合、コーヒーの飲めない従業員はドリンクを楽しめず、せっかくのオフィスカフェを活用できません。また外部委託などを利用して有人の売り場を設けてしまうと、大きなコストがかかるだけでなく営業時間外は飲食が利用できなくなってしまいます。
複数種類のドリンクをセルフで楽しむには、カプセルタイプのコーヒーマシンを導入するのがおすすめの方法です。特にカフェインレスの飲料や「お茶・紅茶」といったコーヒー以外の飲料もラインナップされた製品を選べば、より幅広い層の従業員満足に貢献できるでしょう。
維持管理の手間がかからない工夫をする
オフィスカフェ運用の手間を最小限にするには、小さなエリアから始めることや、最小限のインテリアから始めること、またメンテナンスの負荷がかからない設備を導入することが挙げられます。
カフェエリアにコーヒーマシンを導入する場合、清掃やメンテナンスが簡単な機種を選びましょう。例えばカプセル式のコーヒーマシンであれば、コーヒー粉が飛び散ることなく毎日の清掃が簡単に行えます。
カプセルタイプのコーヒーマシンをカフェスペースに導入するなら、ドリップポッドシリーズの「DP3000」と「DP3(K)」はいかがでしょうか?簡単ワンタッチで豊富なカプセルラインナップから、鮮度の高いコーヒーが一杯ずつ抽出できます。水道直結など、オフィスの設置環境に合わせたカスタマイズも可能です。導入に関するご相談があればこちらからお気軽にお問い合わせください。
オフィスカフェを導入する場合の費用相場

オフィスカフェを導入する場合の費用相場は、既存のスペースにコーヒーマシンを設置するパターンと新たにカフェを構築するパターンで大きく異なります。
▼初期費用の目安
- ⚫︎既存のスペースにコーヒーマシンを設置するパターン:数万円~数十万円
- ⚫︎新たにカフェを構築するパターン:数十万円~数百万円
導入規模や設備にもよりますが、カフェそのものを新規に構築する場合はかなり大きな予算を見積もっておく必要があります。
また、導入後の運営費用も考慮しておきましょう。コーヒーマシンを導入する場合は、月々以下のランニングコストがかかります。
- ⚫︎コーヒー豆(カプセル)代:1杯あたり百円前後
- ⚫︎カップやマドラーといった消耗品
カフェそのものを構築する場合は、清掃や飲食提供にかかる人件費なども考慮する必要があります。
製品やサービスを導入する場合は複数の業者を比較検討し、導入の目的と照らし合わせ長期的な視点で検討することが大切です。
オフィスにカフェスペースを作る手順

オフィスにカフェスペースを導入する場合、以下の手順で導入を進めていきましょう。
| 手順 | ポイント |
| 1.社内ニーズの調査と計画策定 | ・導入目的を明確化する ・ドリンクやフードなど、どのようなサービスを提供するか考える ・予算の上限を設定し、コストを見積もる |
| 2.レイアウト設計とスペースの確保 | ・目的に合ったインテリアを考える ・外部の人が利用する可能性がある場合は、社風に沿ったイメージをデザインに取り入れる |
| 3.カフェスペースに置くアイテムや設備の調達 | ・予算や利用規模にあったコーヒーマシンを選ぶ ・メンテナンスのしやすい製品や設備を選ぶ ・ゴミ箱など、衛生管理に必要なものを揃える |
| 4.運営体制を構築し、開設の準備をする | ・運用ルールを策定する ・利用時間や清掃方法などを考える |
| 5.従業員周知 | ・掲示板や張り紙などで、利用方法やルールを周知する |
| 6.導入開始。適宜ルールの見直しと効果測定 | ・従業員の意見や効果測定を踏まえて、適宜運用を見直す ・アンケートなどでフィードバックを集める |
なお、本格的なカフェを構築する場合は専門の業者への依頼が必要です。調理や食品の提供を伴う場合は保健所等への申請が必要なケースもあるため、業者に相談しながら慎重に導入を進めましょう。
まとめ|オフィスにカフェスペースを作って従業員満足度を上げよう
コーヒーを片手に気軽な会話が生まれる空間、オフィスカフェ。オフィスカフェを活用すると、社内コミュニケーションの活性化や企業イメージ向上に大きく貢献させることができます。
従業員のリラックスや創造性の向上、人材確保など多岐にわたる効果が期待できるため、従業員にとっても会社にとってもメリットの大きい施策です。
まずは気軽に始めたいと考える企業は、本格的なカフェスペースを作るのではなく、コーヒーマシンを使ったカフェコーナーの設置から始めることもおすすめです。